介護の資格とキャリアアップ

介護の仕事をするには、資格が必要となります。業務内容や場所によっては資格なし未経験で仕事を始められるところもありますが、その仕事の数や種類はどうしても限られます。基本的には施設で仕事をするには資格が必要であり、未経験から介護の仕事に入る場合は、介護職員初任者研修という旧ホームヘルパー2級に該当する資格を持っていることが最低限の条件となります。それに加えて、経験と資格合格によりステップアップする事ができます。

ここでは、介護の仕事をする上で基本的な資格を2つ説明いたします。

【介護福祉士】
俗に『介護士』と言われる資格です。介護福祉士は従業期間3年と従事日数540日を満たした上で、実務者研修を修了することで資格を得ることが出来ます。従業期間は、途中に産休や病休などの休業期間も含めて計算します。その代わり、従事日数は実際に勤務をした日にちであり、休日や研修などの日にちは省いて計算します。

目安として、土日祝休みで3年働くと、従事日数は約240日×3年で720日なので資格取得には十分な数になるはずです。また、実務者研修ですが、通常は450時間の受講が必要です。一日8時間の授業を受けて約3ヶ月の受講ですね。。。気の遠くなるような時間ではありますが、保有資格によって研修時間の軽減処置があります。

ホームヘルパー2級取得者・・130時間軽減
ホームヘルパー1級取得者・・355時間軽減
介護職員基礎研修取得者・・・400時間軽減

既に介護の仕事について実務経験がある方なら、何らかの資格を持っていることが多いと思いますから、450時間フルに研修を受けなければならないことは少ないでしょう。

また、実務経験を積んで介護福祉士を目指す道以外にも、学校に通ってそこから取得する道もあります。学校で学ぶ場合も、3年の実務経験相応として扱割れることになりますが、ルートによって、実技試験の有無が変わったりします。

このように介護福祉士の資格の取得には、一定の条件が必要となっています。その目安として、介護の仕事で3年以上の経験があることです。人を相手にするので、無資格ではなく国家資格を持って仕事に就くことが望ましいということになりますが、一方、介護士の数は至るところで不足しており、資格があればかなりの確率で就職できるということも事実です。

いずれにせよ、介護福祉士の資格を持つことは、仕事をする上での一つのステータスになります。また、介護福祉士を持っていて、資格手当が出ないところというのはありません。介護の世界においては、ステータスとなり、エキスパートの証明書でもある資格なのです。

【ケアマネージャー】
ケアマネと略して呼ばれることもあります。ケアマネージャの資格は、法改正によって変わる事もありますが、今のところルートは3つあり、(1)保険・医療・福祉系の資格を持っていて、実務経験5年が代表的です。その他、(2)生活相談員などとして相談援助の実務が5年以上ある人や、(3)特別養護老人ホームや在宅介護サービス業などの実務が5年~10年ある人も取得の資格があります。ただし、(3)のルートは、平成29年の試験までの適用の予定です。

ケアマネージャーは、介護支援が必要な方に対してケアプランを作成します。これまでの現場での勤務ではなく、事務的な作業が多くなります。当然ですが、ワンパターンな事務作業をするのではなく、要介護士の状況を、体調面・家庭面・財政面など多角的に把握し、医療や福祉のサービス、行政制度を理解した上で、一人ひとりにカスタマイズしたケアプランを作成することになります。

そのためには、現場を知っていることも必要ですし、各施設やお医者さん、業者などとのコミュニケーションも重要です。信頼されるケアマネージャーになるには、さまざまな面に知見がなければならないということになります。そうして初めて、役に立つケアプランが完成します。

ケアマネージャとして働くことで、介護の現場からはある意味卒業する同時にと、収入も増え、格段と待遇も上がることが多いです。そのため、このケアマネージャーの資格を取る事が、介護の世界における資格の中期的な目標となります。

介護の現場の仕事からは離れますが、介護を支える上での管理的な立場であり、重要な仕事です。現場での職員というわけでなく、支援される方の生活設計に携わるという新しいステージへと昇る事ができます。

もっとも、『いくつになっても現場で人と触れ合っていたい』という人も居ますので、一概にケアマネージャを目指すことが良いという訳でもありませんが、介護士の仕事の性格上、年齢を重ねていくと仕事を続けるのが難しくなってきます。そう考えるとどうしても、何らかの形で管理的な立場を目指すことが、いつまでも介護の業界に居続けるキモではないでしょうか。

資格というのは、どの業界でも大事です。ただ、どういった資格の取得を目指すのか、自分が将来やりたいことを見据えて適切な判断をしなければいけません。

この先も介護の業界で働き続けたいというのであれば、介護福祉士やケアマネージャーなど、介護の業界経験者に適した資格があるのです。