施設での高齢者の安全対策について

少し前に、介護施設に入所したお年寄りが窓から落下したという事故がありました。その結果、利用者を注意して観察していなかった施設に不備があったとかなり問題になりましたが、単に施設の問題として片付けて良いのかは難しいところかもしれません。
そして、施設の問題として片付けてしまっては何の解決にもならないという気すらします。

認知症の方の落下や怪我を防ぐためには、十分な数の職員を配置して、職員がしっかり観察を行うことが理想的ではありますが、現実問題として職員の数が慢性的に不足している状況では、職員が注意して観察することは不可能だと言えます。

「費用をもらっているのでしっかり監視すべき」という声があるのは当然のことですが、かといってコスト度外視のリソースをつぎ込むことは不可能です。

かといって、その分の職員数を増やすかと思っても介護報酬によって入居者からいただく金額がある程度決まっている以上、その費用の中で何とかやりくりをしなければならないというジレンマがあります。

結果、部屋に柵をつけたり、さらには拘束をすることで、利用者の最悪の事態を防ぐという結論に至ります。

柵の付いた部屋というのは、なんだか監禁状態をイメージするため人によっては違和感を覚えることもあるかもしれません。しかし安全性と天秤にかけてどちらを優先するかでやむを得ない選択肢であるとも言えます。

こうした問題は、1つの不備が大きな事故に繋がる現場での、避けられないものなのかもしれません。